アドバンスコース
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ヘリテージマネージャーのスキルアップを目的に、アドバンスコースが
開催されています。開催状況は以下のとおりです。


内   容 日  時
第1回 登録文化財申請のための写真撮影 H18.5.14(日)
第2回 登録文化財申請のための所見作成    H19.5.13(日)
第3回 旧グッゲンハイム邸で学ぶ保存活用手法 H19.9.1(土)
H19.9.8(土)
H19.10.20(土)
第4回 木と道具から木造建築を読む H20.2.2(土)
H20.2.9(土)
 第5回 伝統木造の耐震診断と補強方法 H20.10.19より
実施中



第3回 旧グッゲンハイム邸で学ぶ保存活用手法



  〈 はじめに 〉



  今回のアドバンスコースでは、ひょうごヘリテージ機構H2Oにとって、いくつかの新しい試みを行っています。

  • これまでのヘリテージマネージャーの活動は、歴史文化遺産の「発見」及び「保存」に関することが中心であり、さらなる目標である歴史文化遺産の「活用」及び「まちづくりへの貢献」については、なかなか踏み込めない領域でした。今回は、この領域に一歩踏み込むための新たな試みであります。
  • 今回のアドバンスコースは、旧グッゲンハイム邸オーナーの森本さん、塩屋まちづくり推進会とのジョイント企画であり、ひょうごヘリテージ機構H2Oの中だけではなく、歴史文化遺産の所有者及び地元のまちづくり団体との連携をはかります。
  • いままでのアドバンスコースは、ヘリテージマネージャーが「学ぶ」という目的で行われましたが、今回は旧グッゲンハイム邸の地元である塩屋の住民の方々を招いてワークショップを行うという「実践」を通して保存活用手法について考えます。
  • 特に今回は塩屋まちづくり推進会とのジョイントということで、歴史文化遺産を建築単体として捉えるのではなく、「地域の中での歴史文化遺産の意義や活用を考える」という視点でワークショップを行います。
  • 以上の試みを行うために、今回のアドバンスコースは3回連続企画としています。
     第1回:9月1日(土)
        「ワークショップ手法(KJ法)を学ぶ」


第1回は、まちづくりワープショップで用いられるKJ法を学び、ファシリテーター(意見のまとめ役)を務めるための基礎知識を得ることを目的としています。



    第2回:9月8日(土)
        「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その1」



第2回は、第1回に学んだKJ法を用いたワークショップを行い、地元住民の方々の意見を抽出・整理し、活用提案を考える際の諸条件を探ります。ワークショップではヘリテージマネージャーがファシリテーターを務めます。



    第3回:10月20日(土)
        「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その2」



第3回は、その諸条件をもとにヘリテージマネージャーが旧グッゲンハイム邸の活用提案を行い、その内容に対してワークショップ形式により、地域住民や近畿建築祭参加者と意見交換し、相互に評価し合い、地域に即した歴史文化遺産の保存活用のあり方についての、考え方やアイデア、課題などを共有します。


  • 今回のアドバンスコース第3回目(10/20)は、建築士会主催による近畿建築祭の一環としての企画でもあり、広く近畿各府県から建築士の参加を呼びかけるものであります。
 


  <第1回> 「ワークショップ手法(KJ法)を学ぶ」


 去る9月1日(土)、神戸山手大学において、ひょうごヘリテージ機構H2O 第3回アドバンスコース(全3回)の第1回目「ワークショップ手法(KJ法)を学ぶ」が行われました。
 
 今回のアドバンスコースでは、旧グッゲンハイム邸の地元である塩屋にお住まいの方々を招いてのワークショップを予定しており、その際にヘリテージマネージャーがファシリテーター(意見のまとめ役)を務めることになっているので、そのための勉強会というのが主目的です。
 
 H2Oメンバーでもある松原永季さんを講師として、まちづくりワープショップで用いられるKJ法の講義を受け、グループワークでのファシリテーターを務めるための基礎知識を学びました。後半には参加者を住民役に見立ててKJ法によるグループワークを体験。松原さんから細かい注意点を教えてもらいました。

これで、9/8の旧グッゲンハイム邸でのワークショップへの準備万端!(参加者は不安満タン・・・?)

        

           


  <第2回> 「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その1」



 ひょうごヘリテージ機構H2O 第3回アドバンスコース(全3回)の第2回目「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その1」は、9月8日(土)塩屋の旧グッゲンハイム邸で行われました。

 午前中はヘリテージマネージャーが塩屋のまち歩き。それぞれが塩屋のまちの良いところ、改善すべきところなど、気になる風景をデジカメで撮影。

        

 午後は地元塩屋にお住まいの方々、歴史文化遺産の保存活用に興味なある方々に加わっていただいてワークショップ。

        

 まずは、午前中にヘリテージマネージャーの撮影した写真のうち、各々が最も気になる写真1枚ずつ選んで発表。ヘリテージマネージャーの視点から見た塩屋の魅力、あるいは改善点について説明しました。塩屋の方々からは、塩屋の魅力の再確認、新たな発見、改善すべき点に対するこれからの取組みなど、ヘリテージマネージャーの発表に対して様々なコメントをいただきました。特に今回撮影した写真の中にも、最近の塩屋のまちの急激な変化が写っており、参加者の塩屋のより良いまちづくりに対する意識を新たにしました。

        

 その後、8人程度のグループ4つに分かれてワークショップを行いました。KJ法を用いて参加者の様々な意見を抽出・整理。旧グッゲンハイム邸の活用について「こうなってほしい」「こういう使い方なら利用したい」あるいは「こうなってほしくない」「こういう使い方なら利用したくない」などの様々な意見を出し合い、それらを図式的にまとめあげました。ワークショップではヘリテージマネージャーがファシリテーター(意見のまとめ役)を務めました。初めて経験する人がほとんどでしたが、一応目標の時間で各グループの意見がまとまり、グループごとに発表を行いました。これらの意見を条件として、第3回目までにヘリテージマネージャーが旧グッゲンハイム邸の活用提案をまとめます。

        

 最後に旧グッゲンハイム邸オーナーであるステンドグラス作家の森本康代(みちよ)さんから、ワークショップに対する感想とコメントをいただき、ワークショップは無事終了しました。

  
                                    第2回ワークショップのまとめ NO.1

  
                                    第2回ワークショップのまとめ NO.2

  
                                    第2回ワークショップのまとめ NO.3

  
                                    第2回ワークショップのまとめ NO.4


   <第3回> 「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その2」





〜 プログラム 〜
あいさつ 〜趣旨説明
本日の進行説明
前回のワークショップの振り返り
ヘリテージマネージャーからの提案説明
第1次投票
投票結果報告 〜質疑応答&意見交換
休憩
保存活用の考え方やアイデアの整理
決戦投票
10 集計 〜 結果報告
11 賞品の贈呈 〜最優秀者あいさつ
12 所有者からあいさつ
13 閉会あいさつ



ひょうごヘリテージ機構H2O 第3回アドバンスコース(全3回)の
第3回目「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その2」は、
10月20日(土)塩屋の旧グッゲンハイム邸で行われました。

当日は、地元塩屋の方々、ヘリテージマネージャー、
歴史文化遺産の保存活用に関心のある方、
および近畿建築祭からの参加を入れて40名ほどの参加がありました。

 ワークショップに先立ち、
9月8日(土)に行われた第1回ワークショップにおいて出された意見を振り返り、
今回の活用提案の前提条件を再確認。



準備中


準備中


活用提案


活用提案


活用提案


活用提案


活用提案


活用提案


活用提案


はじめに


はじめに


会場風景


会場風景



その後、それらの前提条件をもとにヘリテージマネージャーが考えた
旧グッゲンハイム邸の活用提案8案を、持ち時間ひとり5分ずつで説明しました。




活用提案


活用提案


活用提案


活用提案


活用提案


活用提案


活用提案


活用提案



レストランやウェディング、
ミュージアムや地域資料館、
児童施設やボランティア拠点などなど、
塩屋の地域性を生かす案、
海と山に近い立地を生かす案、
異人館のイメージを生かす案、
様々な提案が行われました。

 これらの提案に対し、第1次投票として
参加者全員が持ち点3点をそれぞれの気に入った案に投票。
合わせて、参加者からそれぞれの提案に対する意見や質問事項を挙げてもらい、
質疑応答および意見交換を行いました。
参加者、とくに地元塩屋にお住まいの方から、
提案に対して活発な発言があり、
いろいろな面での意見交換が行われました。




第1次投票


第1次投票


第1次投票


意見交換


意見交換


意見交換


意見交換


意見交換


意見交換


休憩


休憩


休憩



休憩をはさんで、
今回出てきた各提案から考え方の核となるキーワードを抽出、
会場からの意見を含めて、地域のまちづくりの中での
歴史文化遺産の保存活用の考え方やアイデア、
そして課題を図式的に整理し、それをもとにさらに意見交換を重ねました。




保存活用の考え方やアイデア整理


保存活用の考え方やアイデア整理



その後、決選投票を行って優秀案を決定。賞品の贈呈が行われました。
 最後に旧グッゲンハイム邸オーナーである
ステンドグラス作家の森本康代(みちよ)さんから、
ワークショップに対する感想とコメントをいただき、
ワークショップは無事終了しました




結果報告


結果報告


結果報告


結果報告


森本さんのコメント



今回のワークショップは、
歴史文化遺産を地域のまちづくりに活用する際に、
ヘリテージマネージャーがそこにどのように関わられるのかという
新たな試みであったといえます。

H2Oメンバーでもある松原永季さんの指導のもと、
住民参加型まちづくりのワークショップ技法を用いることにより、
所有者や地域の人たちからさまざまな意見を引き出し、
歴史文化遺産の保存活用、さらには自分たちの地域のまちづくりを考える
きっかけをつくり出すことを試みました。

このことにより、保存活用の意義や方法
そして課題を共有する可能性を示せたと考えています。
 その意味で、今回のワークショップでは
各提案の優劣や得票数の多さが重要なのではなく、
このワークショップをきっかけとして所有者と地域の人たちが一緒なって考え、
さまざまな意見を出し合えたこと、
そしてヘリテージマネージャーがそれを支援できたことが
最も重要なことであったと思います。

一方で、ヘリテージマネージャーの今後の活動目標でもある
歴史文化遺産の「活用」については、
はじめの一歩を踏み出したばかりでまだまだ課題がたくさんあり、
これから多くの試行錯誤を積み重ねる必要があることも痛感できました。

なお、今回のワークショップは
近畿建築祭の一環としての位置付けも持っていました。
午前中に行われた近畿建築祭の式典のなかでは、
兵庫県建築士会の代表的な取り組みとして、
震災復興、e-ディフェンスと並んでヘリテージの活動が取り上げられ、
沢田特別委員長による活動報告が行われました。
また、式典会場の北野工房のまち2階で
ヘリテージのパネル展示も行い、一般の方々への情報発信も行いました。



近畿建築際会場風景


沢田委員長の報告


パネル展示


★ 第3回アドバンスコースの映像 ★
内容 QT AVI
はじめに(1) 1.8M 1.2M
はじめに(2) 1.6M 1.1M
活用提案(1) 1.8M 1.2M
活用提案(2) 1.5M 1.0M
活用提案(3) 2.0M 1.3M
活用提案(4) 1.6M 1.1M
活用提案(5) 2.1M 1.4M
活用提案(6) 1.8M 1.2M
活用提案(7) 2.1M 1.4M
アイデア整理 2.2M 1.5M

                                  (原稿作成:H20阪神 田中栄治氏)



第2回 登録文化財申請のための所見作成

日 時 平成19年5月13日(日)
場 所 山本清記念財団会館 
講 師 兵庫県教育委員会文化財室 村上 裕道 氏
スケジュール
 13:00
 13:10〜14:00
 14:30〜15:15
 15:30〜16:30
 16:30〜17:00

集合
概要説明のあと、所見作成のための各自現地見学
所見作成の実習
村上講師による、所見作成のための講義
所見の講評等


アプローチ

平成19年5月13日に、第1回同様に、阪神地区の企画のもと
第2回アドバンスコースとして、「登録文化財申請のための所見作成」
の研修会が開催されました。


事前説明

所見作成の準備として、約1時間程度、
建物の配置・外観・内部構成等について、各自で現地見学を行いました。


所見作成のための見学

     
        H2O第2回アドヴァンスコース研修会
                        「登録文化財申請のための所見作成」 記録1 

    第1会場テーマ:申請建物を観る(観察、メモ、写真撮影)    作成者:藤原義照


  講師:兵庫県教育委員会文化財室 村上室長
  時間:13:00〜14:00 場所:山本清記念財団会館


村上裕道氏による所見の書き方の説明を受ける。

 調査に入る前に資料配布
  1. 登録文化財申請に係る注意事項 一枚もの
  2. 国登録文化財の登録手続き 文化庁からの連絡2枚綴じ   
    (1) 「登録に必要な書類」一覧表   
    (2) 「専門家の所見」に記載すべきポイント
  3. 昭和15年5月1日発行「住宅」より抜粋の当該建物の記事 一枚もの  
    K氏の住宅(裏面:平面図)
  4. 所見アドヴァンスコース(2) (参考基礎資料) 一枚もの
  5. 罫紙 2枚
 以上が配布され

 ・カメラで写真を撮り、書き込みをしながらメモをとる練習をする。
 ・14:00から第二会場へ移動し、上記1.、2.の資料を見、チェックしながら書き方の練習を行い、所見を作成する。
  ・所見提出後、山崎氏作成の所見と村上氏添削の所見を比較する。

 その目的は自分達が作成したものに添削を依頼された事項がある場合、作成過程がよく判り、これから皆さんが作成する場合の参考になると思います。

 調査会場と所見作成会場を分けているのは、現場で文章を書いたり出来ないので、写真を撮りながらヅウーと視て、何処を観なければならないか思いながら視て、場所変えて一度書いてみて、現実同じ動きになる様にする為に行なうものであるので、皆さんそのつもりで視て下さい。

 時間が短いのでまともにかけないのは判っておりますが、その組立の練習ですので、その意を汲んで失敗を恐れず自分の考えで視ていただきたい。

 ・対象範囲は主屋の1階のみとする。

 以上事前説明ですが何か質問ありますか?

 ・外壁の表現で「リソイド」と書いてあるが我々としては「色モルタル掻き落し」と表現したいと思います ・見過ごしがちなのは材料が、よく(事情が)判らないのですが、いい材料を使っていることだと思います。
 杉使っていたり、桐使っているところとか無節ばかりでしているので、かなり当時の人はそういった材料を好く吟味しているなあと云うのがあります。

 近代に入ると節が無くなっていく、それ迄はどちらかと言うと生き節等は結構平気で使用しているし、又あってもよいと思う。上小節くらいは一番いいように思うのですが、近代に入ってくると無節が良い様になっていく、何か潔癖症かなんかよく判らないがその辺が出てくるように思う。2階に行くと床の間に一枚板の欅が使用されていたりして、一枚板とかにこだわるのが近代になってよく出てくる。
 もうひとつは床周りの処等は「琵琶床」造ってきて「平書院」のあたりとかそのへんの所がそれ迄の定型から変化してきます。
 私が一番最初、気になったのは、武田五一が清水寺のところで「床」を上手に納めている。明治30年代半頃の芝川邸の床が大変良かった。そう云う事で和風系デザインが明治・大正・昭和頃にかけての建築科家とゆうのが随分洗練されていた。それが今ポカッと無くなっていますので何処かで皆さんそういうのを上手く使うことを覚えて頂ければ思います。
 洋風の方を視たら戦後のほうが洗練されてズーッと動いてきたかも判らないので、余り参考にならない様に思う。洋風の方は現在の人のほうが能力がある様に思って視ています。
 その辺のバランスが今と、この建物を建てた頃と違うのかなあと思って視ています。その辺ぐらいを大体視もらってと、思っております。
  先程話の中に出てきた芝川邸は明治村に移築されて8月終わり頃に完了予定ですので皆さん機会があれまた見に行ってください。

 以上村上氏からの質疑応答等の解説の後、各自散会して調査に移る。



その後、会場を移し、45分という短時間で、所見作成の実習を試みました。
参加者が真剣に実習に取り組み、会場は、筆を走らせる音以外に
何も聞こえないほど非常に静かな状況でした。


所見作成の実習

村上講師の講義では、実際に作成された山本清記念財団会館の所見をもとに、
建築に至る経緯、設計者等、敷地との関係、年代観、
構造形式建物の特徴、登録文化財の推薦理由などなど
所見に記載すべき重要なポイントを説明頂き、
所見を作成する上で、非常に有益で中身のある講義となりました。


村上講師の講義


県文化財室甲斐甲斐氏より講評


澤田さんより講評

最後に、所見の講評も行われ、
参加者は、所見作成の一連の流れを把握できたのでは考えます。
今後の活動において、今回の成果が期待されます。

   
        H2O第2回アドヴァンスコース研修会
                  「登録文化財申請のための所見作成の練習」 記録2
 
        第2会場テーマ:所見を書く   作成者 土山達也



  講師 兵庫県教育委員会文化財室 村上室長
  時間:14:30?16:30 場所:神原公民館



★ 参考資料の「専門家の所見」に記載すべきポイントに沿って説明


★ 山崎氏作成の所見資料についてのポイントと注意点を講義

 所在地について
  ・物件位置はインターネットの地図を利用し、その際に地図と空撮を重ねて配置すると見やすい。
  ・資料はカラーでも白黒コピーする事を前提に色使いに注意。
  ・物件周辺にその他の登録文化財などがある場合は併せて明記することは効果的であるが、併せて位置も記入することを忘れずに。

 設計者、施工者について
  ・設計者の記述、施工者の記述は順序よく、誰の説明なのか分かるように記入。
  ・略歴や物件資料がある場合、調査の際に徹底してその他の資料も併せて調べることができれば物語性や当時の状況の推測に活用できる。

 構造形式について
  ・登録は物件ごとにまとめる様にし、棟札などの時代背景が分かる一次資料は、構造形式の説明前の年代観で先に説明する。
  ・当時の文献と実測調査との食い違いなどは両方記入すると分かりやすい。
  ・間取りに関しては室名ごとに特徴を書き、全体が分かるように説明が偏らないように注意。
  ・設計者のデザインのセールスポイントは記入すると分かりやすく写真と文面を合わせて表現できれば一層分かりやすくなる。
  ・当時の設備等が残っていれば写真を貼付すると、初めて見る人には非常に効果的であり、当時の生活様式や特徴を想像できて分かりやすい。
  ・門衛所、塀、表門等は一体として表現した方が分かりやすい場合もあるので、まとめてA4一枚で表現しても構わない。

 建物の特徴について
  ・4行の決め台詞で表現できるように訓練する。
  ・記載ポイントごとに説明している言葉を用い分かりやすく簡潔に表現するように心掛ける。・・・登録の記者発表の際などに役に立つことが多い為。

 推薦理由について
  ・主観的な表現は良いが、推薦理由の何故が分かるように、記載ポイントで使用する言葉を用いて分かりやすく説明を心がける。
  ・所有者との対談は当時の生活イメージや、現地のオリジナルの文章として非常に有効であり、調査を行った者のみが書けるセールスポイントになる。



★ 村上室長訂正の所見資料についてのポイントと注意点を講義

 概要
  ・概要として一纏めに(所在地、経緯や歴史的背景、設計者施工者等)を表現すると分かりやすい。
  ・所有者の変遷等は文章から外して表にして纏めると分かりやすい。
  ・設計者の履歴(略歴、設計、著書、雑誌記事等)を別紙一覧にして添付すると分かりやすくの作風の変化や時代背景も読み取りやすくなる調査の際に、他の資料も徹底的に調べることで新しく見えてくることがある。

 建設状況
  ・通常は当時の設計図や書類が無い場合が多いが、今回の様にオリジナルの書類がある場合は別紙保管資料、図面の一覧表を作成すると分かりやすく、一覧表から当時の設計者や施工者の状況を把握しやすくなる。
  ・図面関係はオリジナルと実測図を並べて表現すれば、建物の変遷や保存状況がより一層分かりやすく、図面から設計者や施工者の意図を読み取る事も可能になる。

 その他
  ・調査した担当者や協力者の名前は必ず明記した方がよい、後に誰が調査したのか分かるので良い。
  ・調査の中でデザイン的に意味がある部分は、主観的な表現になっても良いので記入した方が良い。
   ・細部まで探求心、洞察力をもって寸法やディテールまで調査できるとなお良い。



★ 甲斐さんの講評

  ・記載すべきポイントの内容に漏れがないか注意。
  ・相手に分からせる為の文面になっているかをチェックしている、推薦理由と根拠が大切で、曖昧表現や言葉になっていないか、です、ます調になっていないかなどを注意。
  ・登録の推薦理由は文化庁のパンフレットを参考にすると理解しやすい。



★ 沢田委員長の講評

  ・1時間の厳しい調査時間であったが、参考資料の書き写しになっている者が大半で残念である。
  ・後から書けることは後回しにして、自分が見たこと、感じたことをポイントを押さえてセールスポイントとして表現できる訓練が必要。
  ・野帳的なフィールドノートは必要だが、頭の中で推薦理由、セールスポイントをイメージしながら記録する事がポイントを押さえることになる。
  ・自分が伝えたいことを正確に伝える訓練が必要である。
  ・坂本さんの所見は野帳的ではあるが、ポイントを箇条書きにしている点は参考にする。
  ・山崎さん担当の山本記念財団の所見は非常に貴重な資料と思う。
  ・所有者が今後何かを行うときや後の資料として非常に役に立つ資料である。



★ 澤さんの講評

  ・Kさんのような建築の専門家ではない、離れた目から建物を見ることは大切 ・発掘する感覚(センス)は非常に大切。



★ 山崎さんより

  ・次回のアドバンスコース「文化財の活用と修理」をテーマに行うことを考えています。




※ 研修会の雰囲気を以下の短い画像に収めています。
詳しい内容までは、お伝えできませんが、ご覧ください。
内  容 容  量
アプローチ 3005KB
見学にあたって 3681KB
所見作成の実習 2423KB
村上講師の講義 3835KB




第1回 登録文化財申請のための写真撮影


日 時 平成18年5月14日(日)
場 所  松山大学温山記念会館(旧新田邸)
講 師 兵庫県教育委員会文化財室 村上 裕道 氏

平成18年5月14日に行われた第1回アドバンスコース
「登録文化財申請のための写真撮影」についての
研修会報告です。阪神地区にて企画頂きました。