〈 はじめに 〉
今回のアドバンスコースでは、ひょうごヘリテージ機構H2Oにとって、いくつかの新しい試みを行っています。
- これまでのヘリテージマネージャーの活動は、歴史文化遺産の「発見」及び「保存」に関することが中心であり、さらなる目標である歴史文化遺産の「活用」及び「まちづくりへの貢献」については、なかなか踏み込めない領域でした。今回は、この領域に一歩踏み込むための新たな試みであります。
- 今回のアドバンスコースは、旧グッゲンハイム邸オーナーの森本さん、塩屋まちづくり推進会とのジョイント企画であり、ひょうごヘリテージ機構H2Oの中だけではなく、歴史文化遺産の所有者及び地元のまちづくり団体との連携をはかります。
- いままでのアドバンスコースは、ヘリテージマネージャーが「学ぶ」という目的で行われましたが、今回は旧グッゲンハイム邸の地元である塩屋の住民の方々を招いてワークショップを行うという「実践」を通して保存活用手法について考えます。
- 特に今回は塩屋まちづくり推進会とのジョイントということで、歴史文化遺産を建築単体として捉えるのではなく、「地域の中での歴史文化遺産の意義や活用を考える」という視点でワークショップを行います。
- 以上の試みを行うために、今回のアドバンスコースは3回連続企画としています。
第1回:9月1日(土)
「ワークショップ手法(KJ法)を学ぶ」
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第1回は、まちづくりワープショップで用いられるKJ法を学び、ファシリテーター(意見のまとめ役)を務めるための基礎知識を得ることを目的としています。
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第2回:9月8日(土)
「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その1」
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第2回は、第1回に学んだKJ法を用いたワークショップを行い、地元住民の方々の意見を抽出・整理し、活用提案を考える際の諸条件を探ります。ワークショップではヘリテージマネージャーがファシリテーターを務めます。
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第3回:10月20日(土)
「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その2」
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第3回は、その諸条件をもとにヘリテージマネージャーが旧グッゲンハイム邸の活用提案を行い、その内容に対してワークショップ形式により、地域住民や近畿建築祭参加者と意見交換し、相互に評価し合い、地域に即した歴史文化遺産の保存活用のあり方についての、考え方やアイデア、課題などを共有します。
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- 今回のアドバンスコース第3回目(10/20)は、建築士会主催による近畿建築祭の一環としての企画でもあり、広く近畿各府県から建築士の参加を呼びかけるものであります。

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<第1回> 「ワークショップ手法(KJ法)を学ぶ」
去る9月1日(土)、神戸山手大学において、ひょうごヘリテージ機構H2O 第3回アドバンスコース(全3回)の第1回目「ワークショップ手法(KJ法)を学ぶ」が行われました。
今回のアドバンスコースでは、旧グッゲンハイム邸の地元である塩屋にお住まいの方々を招いてのワークショップを予定しており、その際にヘリテージマネージャーがファシリテーター(意見のまとめ役)を務めることになっているので、そのための勉強会というのが主目的です。
H2Oメンバーでもある松原永季さんを講師として、まちづくりワープショップで用いられるKJ法の講義を受け、グループワークでのファシリテーターを務めるための基礎知識を学びました。後半には参加者を住民役に見立ててKJ法によるグループワークを体験。松原さんから細かい注意点を教えてもらいました。
これで、9/8の旧グッゲンハイム邸でのワークショップへの準備万端!(参加者は不安満タン・・・?)

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<第2回> 「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その1」
ひょうごヘリテージ機構H2O 第3回アドバンスコース(全3回)の第2回目「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その1」は、9月8日(土)塩屋の旧グッゲンハイム邸で行われました。
午前中はヘリテージマネージャーが塩屋のまち歩き。それぞれが塩屋のまちの良いところ、改善すべきところなど、気になる風景をデジカメで撮影。

午後は地元塩屋にお住まいの方々、歴史文化遺産の保存活用に興味なある方々に加わっていただいてワークショップ。

まずは、午前中にヘリテージマネージャーの撮影した写真のうち、各々が最も気になる写真1枚ずつ選んで発表。ヘリテージマネージャーの視点から見た塩屋の魅力、あるいは改善点について説明しました。塩屋の方々からは、塩屋の魅力の再確認、新たな発見、改善すべき点に対するこれからの取組みなど、ヘリテージマネージャーの発表に対して様々なコメントをいただきました。特に今回撮影した写真の中にも、最近の塩屋のまちの急激な変化が写っており、参加者の塩屋のより良いまちづくりに対する意識を新たにしました。

その後、8人程度のグループ4つに分かれてワークショップを行いました。KJ法を用いて参加者の様々な意見を抽出・整理。旧グッゲンハイム邸の活用について「こうなってほしい」「こういう使い方なら利用したい」あるいは「こうなってほしくない」「こういう使い方なら利用したくない」などの様々な意見を出し合い、それらを図式的にまとめあげました。ワークショップではヘリテージマネージャーがファシリテーター(意見のまとめ役)を務めました。初めて経験する人がほとんどでしたが、一応目標の時間で各グループの意見がまとまり、グループごとに発表を行いました。これらの意見を条件として、第3回目までにヘリテージマネージャーが旧グッゲンハイム邸の活用提案をまとめます。

最後に旧グッゲンハイム邸オーナーであるステンドグラス作家の森本康代(みちよ)さんから、ワークショップに対する感想とコメントをいただき、ワークショップは無事終了しました。

第2回ワークショップのまとめ NO.1

第2回ワークショップのまとめ NO.2

第2回ワークショップのまとめ NO.3

第2回ワークショップのまとめ NO.4
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<第3回> 「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その2」

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| 〜 プログラム 〜 |
| 1 |
あいさつ 〜趣旨説明 |
| 2 |
本日の進行説明 |
| 3 |
前回のワークショップの振り返り |
| 4 |
ヘリテージマネージャーからの提案説明 |
| 5 |
第1次投票 |
| 6 |
投票結果報告 〜質疑応答&意見交換 |
| 7 |
休憩 |
| 8 |
保存活用の考え方やアイデアの整理 |
| 9 |
決戦投票 |
| 10 |
集計 〜 結果報告 |
| 11 |
賞品の贈呈 〜最優秀者あいさつ |
| 12 |
所有者からあいさつ |
| 13 |
閉会あいさつ |
ひょうごヘリテージ機構H2O 第3回アドバンスコース(全3回)の
第3回目「歴史文化遺産の活用を考えるワークショップ その2」は、
10月20日(土)塩屋の旧グッゲンハイム邸で行われました。
当日は、地元塩屋の方々、ヘリテージマネージャー、
歴史文化遺産の保存活用に関心のある方、
および近畿建築祭からの参加を入れて40名ほどの参加がありました。
ワークショップに先立ち、
9月8日(土)に行われた第1回ワークショップにおいて出された意見を振り返り、
今回の活用提案の前提条件を再確認。
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準備中

準備中

活用提案

活用提案

活用提案

活用提案

活用提案

活用提案

活用提案

はじめに

はじめに

会場風景

会場風景
その後、それらの前提条件をもとにヘリテージマネージャーが考えた
旧グッゲンハイム邸の活用提案8案を、持ち時間ひとり5分ずつで説明しました。

活用提案

活用提案

活用提案

活用提案

活用提案

活用提案

活用提案

活用提案
レストランやウェディング、
ミュージアムや地域資料館、
児童施設やボランティア拠点などなど、
塩屋の地域性を生かす案、
海と山に近い立地を生かす案、
異人館のイメージを生かす案、
様々な提案が行われました。
これらの提案に対し、第1次投票として
参加者全員が持ち点3点をそれぞれの気に入った案に投票。
合わせて、参加者からそれぞれの提案に対する意見や質問事項を挙げてもらい、
質疑応答および意見交換を行いました。
参加者、とくに地元塩屋にお住まいの方から、
提案に対して活発な発言があり、
いろいろな面での意見交換が行われました。

第1次投票

第1次投票

第1次投票

意見交換

意見交換

意見交換

意見交換

意見交換

意見交換

休憩

休憩

休憩
休憩をはさんで、
今回出てきた各提案から考え方の核となるキーワードを抽出、
会場からの意見を含めて、地域のまちづくりの中での
歴史文化遺産の保存活用の考え方やアイデア、
そして課題を図式的に整理し、それをもとにさらに意見交換を重ねました。

保存活用の考え方やアイデア整理

保存活用の考え方やアイデア整理
その後、決選投票を行って優秀案を決定。賞品の贈呈が行われました。
最後に旧グッゲンハイム邸オーナーである
ステンドグラス作家の森本康代(みちよ)さんから、
ワークショップに対する感想とコメントをいただき、
ワークショップは無事終了しました

結果報告

結果報告

結果報告

結果報告

森本さんのコメント
今回のワークショップは、
歴史文化遺産を地域のまちづくりに活用する際に、
ヘリテージマネージャーがそこにどのように関わられるのかという
新たな試みであったといえます。
H2Oメンバーでもある松原永季さんの指導のもと、
住民参加型まちづくりのワークショップ技法を用いることにより、
所有者や地域の人たちからさまざまな意見を引き出し、
歴史文化遺産の保存活用、さらには自分たちの地域のまちづくりを考える
きっかけをつくり出すことを試みました。
このことにより、保存活用の意義や方法
そして課題を共有する可能性を示せたと考えています。
その意味で、今回のワークショップでは
各提案の優劣や得票数の多さが重要なのではなく、
このワークショップをきっかけとして所有者と地域の人たちが一緒なって考え、
さまざまな意見を出し合えたこと、
そしてヘリテージマネージャーがそれを支援できたことが
最も重要なことであったと思います。
一方で、ヘリテージマネージャーの今後の活動目標でもある
歴史文化遺産の「活用」については、
はじめの一歩を踏み出したばかりでまだまだ課題がたくさんあり、
これから多くの試行錯誤を積み重ねる必要があることも痛感できました。
なお、今回のワークショップは
近畿建築祭の一環としての位置付けも持っていました。
午前中に行われた近畿建築祭の式典のなかでは、
兵庫県建築士会の代表的な取り組みとして、
震災復興、e-ディフェンスと並んでヘリテージの活動が取り上げられ、
沢田特別委員長による活動報告が行われました。
また、式典会場の北野工房のまち2階で
ヘリテージのパネル展示も行い、一般の方々への情報発信も行いました。

近畿建築際会場風景

沢田委員長の報告

パネル展示
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★ 第3回アドバンスコースの映像 ★
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| (原稿作成:H20阪神 田中栄治氏) |